Googleディスプレイ広告で配信する画像は、見た目の印象だけでなく配信面の広さと成果の伸び方まで左右します。
とはいえ比率や容量、文字入れの可否など条件が多く、何を何枚作れば安心なのか迷いやすいのも事実です。
このページでは「必要な画像の種類」「入稿仕様」「見え方のポイント」「制作から改善の流れ」を順番に整理します。
Googleディスプレイ広告のイメージは何を用意すればいい?
まず押さえるべきは「レスポンシブ向けの画像セット」と「アップロード型の画像バナー」のどちらで運用するかです。
迷う場合は、複数の枠に自動で当てはまりやすいレスポンシブ向けの比率セットを先に整えると運用が安定します。
比率の全体像
Googleディスプレイ広告の画像は、枠の形に合わせてトリミングされる前提で設計すると失敗しにくいです。
レスポンシブでは横長と正方形に加えて縦長も用意すると、配信できる面が増えて機会損失が減ります。
同じメッセージでも比率ごとに見える範囲が変わるため、主役の被写体を中央寄りに置く構図が無難です。
最初から「切れても困らない余白」を確保しておくと、意図しない切れ方による訴求崩れを避けられます。
横長素材の目安
横長は視線の流れを作りやすく、サービスの雰囲気や利用シーンを伝えるのに向きます。
レスポンシブの横長は比率1.91:1が基準になり、推奨サイズは1200×628で最小は600×314です。
横方向に文字を詰めすぎると小さい枠で潰れやすいので、文字は短く要点だけに絞ると読みやすさが残ります。
人物写真なら顔の位置が端に寄りすぎないようにし、トリミングされても表情が残る配置に整えます。
正方形素材の目安
正方形はスマホの表示で馴染みやすく、商品写真やアイコン的なビジュアルと相性が良いです。
レスポンシブの正方形は比率1:1で、推奨サイズは1200×1200で最小は300×300です。
正方形は中央に視線が集まりやすいので、商品やロゴの存在感を出したいときに使い分けます。
背景を単色にする場合でもベタ塗り感が出ないように、影や質感が分かるライティングを意識します。
縦長素材の目安
縦長はスマホで占有面積が大きくなり、タイムライン的な面で存在感を出しやすい形です。
レスポンシブの縦長は比率9:16が基準になり、推奨サイズは900×1600で最小は600×1067です。
縦長は上下のトリミングが起きやすいので、上部にロゴや重要語を置く場合は余白を厚めに取ります。
利用シーンを見せるなら、背景情報を入れすぎず主役が一目で分かる画作りに寄せます。
ロゴ素材の準備
レスポンシブではロゴも別アセットとして登録でき、配信面によってはロゴが主役になる枠もあります。
ロゴの視認性はクリック以前に信頼感へ直結するため、粗い画像や縁取りだらけの素材は避けたいところです。
ロゴは背景が透ける形式が便利ですが、表示面によっては背景色が変わるので白抜きだけに依存しない設計が安全です。
細い線や小さな文字が多いロゴは潰れやすいので、簡略版ロゴを別途用意しておくと崩れにくくなります。
ファイル要件
アップロード型の画像バナーは、対応形式と容量に明確な上限があるため事前に合わせる必要があります。
画像広告のファイル形式はGIF・JPG・PNGが基本で、最大サイズは150KBが基準です。
容量が小さい分だけ圧縮の影響が出やすいので、写真はノイズを抑えた元データから書き出すと劣化が目立ちにくいです。
レスポンシブの画像は最大5120KBまで許容され、まずは画質優先で用意してから必要に応じて軽量化します。
文字入れの考え方
画像に文字を入れると一瞬で訴求を伝えやすい一方、枠が小さくなると読めなくなるリスクが増えます。
レスポンシブでは見出しテキストも別で表示されるため、画像上の文字は重複してしつこく見えることがあります。
どうしても文字を載せるなら短いキーフレーズに留め、フォントサイズとコントラストを強めて可読性を守ります。
長文を画像に詰めるより、画像は雰囲気とベネフィットを示してテキスト側で補う設計が安定します。
ボタン風表現の注意
画像内にボタンのような装飾を置くとクリックを誘導できそうに見えますが、誤認を招く表現になりがちです。
再生やダウンロードの疑似ボタンは機能を偽る表現とみなされることがあり、審査面でもリスクになります。
クリックを促したい場合は、画像内で無理にボタンを作らず余白と視線誘導で主役へ視線を集めます。
行動喚起は見出しや説明文側に寄せ、画像は内容理解の補助に徹するとズレが起きにくいです。
写真品質の決め方
画像がぼやけているだけで広告の信頼感が落ち、同じ訴求でも反応が鈍くなることがあります。
過度なフィルターや色反転のような加工は違和感につながりやすく、自然な写真の質感が強い武器になります。
被写体は一つに絞り、コラージュのように情報を詰め込みすぎないほうが一目で理解されます。
余白が多すぎる画像は主役が弱く見えるため、空白が画像の大半を占めない構図に整えます。
配信面を想像すると制作の迷いが減る
ディスプレイ広告はWebサイトやアプリなど多様な面に出るため、同じ画像でも見え方が変わります。
どの面で何が強調されるかを先に想像すると、画像設計の優先順位が自然に決まります。
サイト枠の見え方
記事ページの中段やサイドバーなど、コンテンツの流れの中で表示される枠では一瞬で主題が伝わることが重要です。
背景が賑やかなページでも埋もれないように、被写体の輪郭と明暗差を意識して視認性を確保します。
小さな枠では文字がほぼ読めない前提で、画像だけで伝わる要素を入れておくと強くなります。
余白と主役の配置が整っているほど、どのサイズでも破綻しにくい構図になります。
アプリ枠の見え方
アプリ面はスクロール中に流れていくため、細部よりも全体のコントラストと主役の明確さが効きます。
UIの要素と近い色を多用すると広告が馴染みすぎるので、ブランドカラーは使いつつ差分を作ります。
縦長比率の画像は占有面積が大きく、メッセージが通りやすい反面で作り込みの粗も目立ちます。
背景のノイズを減らして被写体を際立たせるほど、流し見でも理解されやすくなります。
面ごとの優先順位
どの面で勝ちたいかを決めると、比率の枚数配分が決めやすくなります。
代表的な考え方を先に整理すると、必要な撮影やデザインの方向性がブレにくいです。
- スマホ重視なら縦長を厚くする
- 商品訴求なら正方形を増やす
- 世界観訴求なら横長を増やす
- リマーケ中心なら視認性を最優先
- 新規獲得中心なら信頼感を最優先
最初から満遍なく作るより、狙う面に合わせて比率の主戦場を決めるほうが改善も速く進みます。
表示崩れの主因
表示の崩れはデザインが悪いというより、配信面のトリミングと縮小が想定より強いことが原因になりがちです。
よく起きる崩れ方を把握しておくと、制作時点で回避できます。
| 崩れ方 | 主役が切れる |
|---|---|
| 原因 | 端に被写体 |
| 対策 | 中央寄せ構図 |
| 崩れ方 | 文字が潰れる |
| 原因 | 小枠で縮小 |
| 対策 | 短文に絞る |
| 崩れ方 | 暗く見える |
| 原因 | 背景が濃い |
| 対策 | 明暗差を確保 |
崩れやすい要素を先に潰しておくと、配信後の修正コストが大きく下がります。
アップロード型の画像バナー仕様を押さえる
自分でサイズを固定して作る画像バナーは、見た目のコントロールがしやすい一方で仕様制約が厳しめです。
対応サイズを外すと配信枠が狭まるため、よく使われるサイズから優先的に作るのが現実的です。
対応形式の基本
アップロード型の画像バナーは、形式と容量の条件を満たさないとそもそも入稿できないことがあります。
静止画はGIF・JPG・PNGが基本で、最大容量は150KBが目安です。
容量を守りつつ画質を保つには、写真のディテールを残し過ぎず滑らかに整えてから圧縮するのがコツです。
透過を使う場合はPNGが便利ですが、容量が増えやすいので必要性を見極めます。
主要サイズの選び方
サイズは無数にありますが、まずは在庫が多く使われやすい枠から押さえると効率的です。
広告運用の初期は、作れる枚数よりも「配信機会を確保するサイズ選定」が成果に直結します。
- 300×250
- 336×280
- 728×90
- 160×600
- 300×600
- 320×50
- 320×100
最初は上記を軸にし、配信レポートで出稿面が増えそうなら追加を検討すると無駄が減ります。
公式仕様に沿ったサイズ一覧
アップロード型は、Googleの仕様として複数の定番サイズが列挙されています。
制作会社に依頼するときも、この表を共有しておくと認識齟齬が減ります。
| 分類 | スクエア系 |
|---|---|
| 例 | 200×200 |
| 分類 | スクエア系 |
| 例 | 250×250 |
| 分類 | レクタングル系 |
| 例 | 300×250 |
| 分類 | レクタングル系 |
| 例 | 336×280 |
| 分類 | スカイスクレイパー系 |
| 例 | 160×600 |
| 分類 | ハーフページ系 |
| 例 | 300×600 |
| 分類 | リーダーボード系 |
| 例 | 728×90 |
| 分類 | ビルボード系 |
| 例 | 970×250 |
| 分類 | モバイル系 |
| 例 | 320×50 |
制作枚数に限りがある場合は、まず在庫が多いサイズへ集中し、残りはレスポンシブで補う構成が組みやすいです。
レスポンシブ画像の上限
レスポンシブは比率ごとに複数枚登録でき、組み合わせの幅が成果に影響します。
横長・正方形・縦長の3比率で最大15枚まで登録でき、画像の最大ファイルサイズは5120KBです。
同じような構図ばかりだと学習が進みにくいので、人物・商品寄り・利用シーンなど角度を変えて用意します。
枚数は多ければ良いというより、差分が明確であるほど改善の材料として強くなります。
反応を取りにいくクリエイティブ設計
仕様を満たすだけでは成果が伸びにくく、見た瞬間に何の広告かが伝わる設計が必要です。
ここでは「視認性」「理解」「信頼」の三つを崩さない作り方を整理します。
主役の一貫性
広告は数秒で判断されるため、主役が毎回変わるとブランド認知が育ちにくくなります。
写真のテイストや色味、余白の作り方を揃えると、配信面が変わっても同じブランドに見えます。
逆に主役は揃えつつ背景やシーンを変えると、飽きと見落としを抑えながら差分を作れます。
一貫性はデザインの上手さよりも、統一ルールを決めて守ることで実現しやすいです。
読みやすさの基準
小さい枠ほど文字は読めなくなり、読ませようとするほど伝わらなくなるジレンマが起きます。
画像内の文字は短く、読みやすい太さのフォントで、背景とのコントラストを確保するのが基本です。
情報は削るほど強くなるので、画像はベネフィット一つに絞ると判断が速くなります。
詳細は見出しテキストやLP側で回収する前提にすると、画像がスッキリして反応が出やすいです。
制作時の優先ルール
迷いがちなポイントを先にルール化すると、制作スピードと品質が同時に上がります。
チームで作る場合も、基準があるだけで仕上がりのブレが減ります。
- 被写体は中央寄せ
- 文字は短文のみ
- 余白は残し過ぎない
- 色味は自然寄り
- ロゴは潰れないサイズ
この優先ルールを守るだけでも、配信面の違いで崩れる確率を大きく下げられます。
訴求の種類を分ける
同じ画像の色違いを量産するより、訴求の切り口を変えたほうが学習に効きます。
訴求の切り口を整理してから画像案を出すと、運用フェーズでの改善がやりやすくなります。
| 切り口 | 価格 |
|---|---|
| 例 | 初回割引 |
| 切り口 | 実績 |
| 例 | 導入社数 |
| 切り口 | 時間 |
| 例 | 最短〇分 |
| 切り口 | 不安解消 |
| 例 | 返金保証 |
切り口を分けておくと、反応が良い方向へ寄せる判断が速くなります。
制作から入稿までの段取りを固める
画像は作って終わりではなく、入稿して学習させて改善する前提で設計すると強くなります。
最初の段取りでつまずきやすいポイントを、実務の流れに沿ってまとめます。
素材集めの順番
最初に「使う写真」と「使わない写真」を決めないと、制作が発散して時間を消耗します。
ブランドの主役となる写真を数枚決め、そこから比率ごとの切り出しを設計すると効率が上がります。
写真が用意できない場合は、商品画像と背景パターンを揃えて統一感を作る方法もあります。
どの方法でも、主役を一目で理解できる構図が最優先です。
比率別の量産方法
横長と正方形と縦長を別々に作ると大変なので、中心となるレイアウトを作って展開するのが現実的です。
中央に主役を置いたベースを作ると、比率が変わっても主役が残りやすくなります。
背景のトリミング位置を固定しておくと、複数枚でも統一感が出てブランドらしく見えます。
量産は手数を減らすほど質が上がるため、テンプレ化の価値は大きいです。
入稿前の最終確認
入稿後に弾かれる原因は、見た目の出来よりも仕様違反や読みづらさであることが多いです。
最終確認の観点を短くまとめておくと、見落としが減ります。
- 比率が基準内
- 最小サイズを満たす
- 容量が上限内
- 文字が潰れない
- 疑似ボタンがない
ここを通してから入稿すると、修正ループが減って配信開始が早まります。
改善を回す運用設計
最初から完璧を狙うより、改善しやすい粒度でテストを回すほうが成果が上がりやすいです。
テスト単位を先に決めると、何が効いたのかが分からなくなる事故を防げます。
| テスト単位 | 訴求 |
|---|---|
| 変えるもの | ベネフィット |
| テスト単位 | 写真 |
| 変えるもの | シーン |
| テスト単位 | 色 |
| 変えるもの | 背景色 |
| テスト単位 | 文字 |
| 変えるもの | 短文 |
テスト単位を固定すると、勝ちパターンを再現しやすくなります。
よくあるつまずきを先回りで潰す
ディスプレイ広告は配信面が広い分だけ、想定外の見え方や審査落ちが起こりやすいです。
よくある失敗の原因と対処を知っておくと、制作のやり直しが減ります。
トリミングで主役が消える
端に主役を置いたデザインは、配信面で自動トリミングされると要点が消えることがあります。
主役は中央寄せにし、重要情報は中央付近へ集めるだけで改善するケースが多いです。
どうしても端に要素を置くなら、比率ごとに別案を作って破綻を防ぎます。
最初から切れる前提で置き場所を決めるのが安全です。
容量制限で画質が崩れる
アップロード型の150KB制限は厳しく、圧縮でブロックノイズが出ると安っぽく見えます。
写真の背景をシンプルにし、細かい模様を減らすと圧縮耐性が上がります。
同じ画像でも書き出し設定で見え方が変わるので、数パターン試して最も劣化が少ない設定を採用します。
容量の問題が解決しない場合は、レスポンシブ運用を主軸にしてバナー枚数を絞る判断も有効です。
見出しと画像が重複する
レスポンシブでは見出しが別で表示されるため、画像にも同じ文言を入れるとしつこく見えることがあります。
画像内の文字は補助に留め、見出し側でメッセージを完結させると重複が減ります。
画像は世界観や使用シーンを担い、テキストは条件やベネフィットを担うと役割分担が明確になります。
役割が分かれるほど、組み合わせが変わっても破綻しにくいです。
失敗パターンの早見表
落とし穴は似たものが繰り返されるので、早見表で把握しておくと制作の質が安定します。
原因と対策を短く結びつけておくと、修正が速くなります。
| 症状 | 読めない |
|---|---|
| 原因 | 文字が小さい |
| 対策 | 短文化 |
| 症状 | 安っぽい |
| 原因 | 圧縮劣化 |
| 対策 | 背景簡素化 |
| 症状 | 伝わらない |
| 原因 | 主役が不明 |
| 対策 | 被写体を一つ |
失敗の型を知っておくだけで、制作のやり直しは大きく減ります。
要点を押さえて迷わず作ろう
Googleディスプレイ広告の画像は、まずレスポンシブ向けに横長1.91:1と正方形1:1を揃え、必要に応じて縦長9:16も追加すると配信機会が広がります。
アップロード型の画像バナーはGIF・JPG・PNGで最大150KBという制約があるため、主要サイズに絞って作り、残りはレスポンシブで補う設計が現実的です。
画像内の文字や疑似ボタンはトラブルの元になりやすいので、主役を中央に置いた写真品質重視のクリエイティブを土台にすると安定します。
訴求の切り口を分けてテストを回せるように画像セットを作っておけば、配信後の改善が速くなり成果へつながります。

