Google広告のサイズは種類が多く、何から作ればよいか迷いやすい。
先に結論を言うと、広告の種類ごとに「比率」と「最小サイズ」を押さえれば、作り直しの手間が大きく減る。
本記事では、ディスプレイの定番バナー、レスポンシブ、動画の順に、必要素材を現場目線で整理する。
制作担当に渡せるように、推奨サイズと最低条件、優先順位の付け方までまとめる。
Google広告のサイズは何を用意すればいい
Google広告のサイズは「広告フォーマットごとの仕様」と「配信面の形」によって決まる。
同じキャンペーンでも、画像、ロゴ、動画で必要条件が異なるため、素材を分けて準備するのが近道になる。
まずはサイズ表の読み方を理解し、次に最小限のセットを揃えると迷いが減る。
サイズ情報の読み方
Google広告でよく出る数字は、横×縦のピクセル数を指す。
次に重要なのが比率で、1.91:1のように横長か正方形か縦長かを示す。
推奨は見栄えと掲載機会の両方を狙う目安で、最低要件は入稿できる下限になる。
制作は推奨で作り、どうしても難しい場合のみ最低要件に寄せると事故が少ない。
レスポンシブ画像の基本比率
レスポンシブ系は、複数サイズを量産するより、決まった比率の素材を増やす設計が合う。
特に横長と正方形は掲載面が多く、最初に厚めに揃えると配信が安定しやすい。
縦長は必須ではないこともあるが、面によっては強く効くため余力があれば用意したい。
同じ商品でも構図違いを混ぜると、配信面に合わせた最適化が進みやすい。
ロゴ素材の基準
ロゴは画像と別枠で扱われ、正方形ロゴを前提に最適化される場面が多い。
透過PNGを使う場合は、背景に載ったときの見え方を想定してコントラストを確保する。
細い線や小さな文字は縮小時に潰れやすいため、ロゴの簡略版を用意すると強い。
ブランド名が長い場合は、短縮ロゴと正式ロゴを使い分けるのが現実的になる。
縦長素材が効く場面
縦長素材は、スマホのフィードやストーリー型の面で視認性を取りやすい。
横長を縦長に無理やり切り出すと、訴求の主役が欠けて成果が落ちやすい。
最初から縦構図で撮る、または縦用に文字量を減らすと品質が安定する。
縦長を追加するだけで配信先が増え、同じ予算でも学習の速度が上がることがある。
動画素材の扱い
動画はピクセル数よりも比率が優先され、面に合う比率の素材があるほど強い。
横長16:9、縦長9:16、正方形1:1は最低限の型として覚えておくとよい。
動画が用意できない場合でも、キャンペーンによっては自動生成されることがある。
ただし自動生成は意図しない見え方になりやすいため、重要案件ほど自前で作りたい。
入稿前の容量目安
画像やバナーは容量が大きいほど読み込みが重くなり、表示機会や体験に影響しやすい。
同じ見た目でも、PNGとJPGで容量が大きく変わるため、用途で形式を使い分ける。
アニメや透過が必須でなければ、まずJPGで軽くする判断が効く。
容量制限は広告タイプごとに異なるため、入稿画面の警告を基準に最終調整する。
目的から逆算する考え方
制作の最短ルートは、先に配信したいキャンペーン種類を確定し、必要素材だけを作ることになる。
ディスプレイの固定サイズで広く在庫を取りたいのか、レスポンシブで学習させたいのかで最適解が変わる。
自社で制作工数が限られるなら、最初は最小セットで出して、成果の良い型に投資する。
逆に制作体制があるなら、比率ごとのバリエーションを増やして最適化を早める。
ディスプレイ広告のバナーサイズを最小工数で揃える
固定サイズのディスプレイ広告は、掲載面にピタッとはまるため見え方をコントロールしやすい。
一方で対応サイズが多く、全部作ると工数が膨らむため、優先サイズを決めて段階的に増やすのが現実的になる。
ここでは、まず揃えるべき代表サイズと、対応サイズの全体像を整理する。
まず押さえる代表サイズ
最初は在庫が多い定番枠を優先すると、配信が立ち上がりやすい。
特に汎用性が高いサイズを揃えるだけでも、多くの掲載面をカバーできる。
次のサイズを起点に制作し、成果が伸びたら追加で展開すると管理が楽になる。
- 300×250
- 336×280
- 728×90
- 160×600
- 300×600
- 320×50
- 970×250
入稿可能サイズの全体像
固定サイズは「正方形と長方形」「縦長」「横長」「モバイル」などに分かれ、対応枠が広い。
全対応を目指すより、カテゴリごとに代表枠を選ぶと、制作数を抑えながら表示機会を確保しやすい。
代表的な対応サイズ例を一覧にすると、制作の抜け漏れが見えやすくなる。
| カテゴリ | 正方形・長方形 |
|---|---|
| 例 | 200×200 / 250×250 / 300×250 / 336×280 / 580×400 |
| カテゴリ | 縦長 |
| 例 | 120×600 / 160×600 / 300×600 / 300×1050 |
| カテゴリ | 横長 |
| 例 | 468×60 / 728×90 / 970×90 / 970×250 / 980×120 |
| カテゴリ | モバイル |
| 例 | 300×50 |
ファイル容量の上限
固定サイズのアップロード型は、容量上限が小さめに設定されることがある。
容量が超えると入稿できないため、書き出し段階で圧縮前提のフローを作ると安心できる。
写真系はJPGで品質を保ちつつ軽くし、図形やベタ面はPNGの最適化を試すとよい。
特にアニメGIFやHTML5は容量が増えやすいので、動きを最小限にして軽量化する。
スマホ枠の優先度
スマホでの配信比率が高い場合は、モバイル枠の準備が成果に直結しやすい。
PC向けの横長だけを作ると、スマホ面での表示機会が細りやすい。
まずはモバイル用の横長枠を用意し、次に縦長系へ投資すると段階が作れる。
LPがスマホ最適化されていない場合は、先に着地ページを整えるのが近道になる。
レスポンシブの強みを活かす素材設計
レスポンシブは、用意した素材を組み合わせて、多様な面に自動最適化する考え方になる。
固定サイズの量産より、比率の合う高品質素材を複数用意するほうが成果に繋がりやすい。
ここでは、画像とロゴの推奨セットと、制作の優先順位をまとめる。
画像は1.91:1と1:1を厚めにする
レスポンシブでは横長と正方形が中心になり、推奨サイズを基準にすると崩れにくい。
最小サイズは入稿できても画質が荒れやすいため、基本は推奨以上で用意するのが安全になる。
数が少ないと最適化が進みにくいので、同一比率で複数案を用意すると強い。
| 素材 | 横長画像 |
|---|---|
| 比率 | 1.91:1 |
| 推奨 | 1200×628 |
| 最小 | 600×314 |
| 素材 | 正方形画像 |
| 比率 | 1:1 |
| 推奨 | 600×600 |
| 最小 | 300×300 |
ロゴは正方形が軸
ロゴは正方形と横長の両方を求められることがあるが、最初は正方形を優先すると困りにくい。
背景が変わる掲載面でも読みやすいように、縁取りや余白で視認性を担保する。
次のポイントを押さえると、縮小時の崩れが減る。
- 正方形ロゴを先に用意
- 余白を広めに確保
- 細線や小文字を避ける
- 白抜きは輪郭を足す
アセット数を増やすほど配信の幅が広がる
レスポンシブは、素材の組み合わせが多いほど配信面に合う形を作りやすい。
同じ比率でも、写真寄り、図形寄り、文字少なめなどのバリエーションが効く。
まずは商品別や訴求別に数案ずつ作り、成果の良い系統を増やすと伸びやすい。
運用で学習が進んだら、勝ち筋の素材だけを残して整理すると管理負荷が下がる。
動画広告のサイズは「比率」と「画質」が肝
動画は面によって比率が異なり、合わない比率だと黒帯が出たり情報が欠けたりしやすい。
さらに画質が低いと信頼感が落ち、同じ訴求でもクリックや視聴維持に差が出る。
比率、長さ、縦動画の注意点を押さえると、制作判断が早くなる。
推奨アスペクト比
基本は横長16:9を起点にし、縦長9:16と正方形1:1を追加すると配信面が広がる。
古い素材が4:3などの場合は、用途を限定するか作り直しを検討するとよい。
代表的な比率を一覧で把握すると、制作の抜けが減る。
| 横長 | 16:9 |
|---|---|
| 縦長 | 9:16 |
| 正方形 | 1:1 |
| 横長SD | 4:3 |
| 縦長SD | 2:3 |
| 縦長別比率 | 4:5 |
長さの目安
動画の長さは短すぎると情報が届かず、長すぎると離脱が増えやすい。
まずは要点が伝わる尺を作り、短尺版を追加するのが作りやすい。
運用の起点として次のレンジを目安にすると組み立てやすい。
- 最小条件は10秒以上を意識
- 主素材は30秒前後を起点
- 縦長は情報量を絞る
- 冒頭2秒で結論を置く
縦動画で外せない注意点
縦動画は画面占有が大きい一方で、文字が多いと読み切れず離脱が増えやすい。
画面中央に主役と結論を置き、端の情報は削ると崩れにくい。
字幕を入れる場合は行数を減らし、単語が潰れないサイズにする。
撮影素材が横長しかない場合は、縦用に別撮りするほうが成果が安定しやすい。
入稿で落ちないためのサイズ周りの注意点
サイズ要件を満たしていても、トリミングや視認性の問題で成果が落ちることがある。
またロゴ透過の扱いなど、配信面の背景によって見え方が変わる点も見落としやすい。
ここでは、入稿時の失敗を減らすための実務ポイントを整理する。
切り抜きやトリミングで崩れない構図
レスポンシブは配信面に合わせて切り抜かれるため、端に重要情報を置くと欠けやすい。
中央寄せの構図にし、主役、価格、短い結論だけを中心に集めると安定しやすい。
制作時に次のルールを置くと、量産しても事故が減る。
- 重要要素は中央に配置
- 端に小さな文字を置かない
- 余白を先に確保
- 背景はシンプルにする
ロゴ透過の見え方
透過ロゴは配信面の背景に影響され、白背景に置き換わるように見える場合がある。
白主体のロゴを透過で出すと埋もれやすいため、色の面を持つ版を用意するとよい。
ロゴの周囲に余白がないと窮屈に見えやすく、クリック意欲が落ちることがある。
背景が読めない前提で、どの背景でも読める設計に寄せるのが安全になる。
最小サイズ未満が多い失敗
素材が足りないときに小さな画像を引き伸ばすと、画質が荒れて審査や成果に響きやすい。
最低要件を下回ると入稿できないこともあるため、最小サイズは制作前に固定しておく。
主要フォーマットの下限をまとめておくと、制作依頼がスムーズになる。
| 用途 | レスポンシブ横長 |
|---|---|
| 最小 | 600×314 |
| 用途 | レスポンシブ正方形 |
| 最小 | 300×300 |
| 用途 | ロゴ正方形 |
| 最小 | 128×128 |
| 用途 | 固定サイズバナー |
| 例 | 300×250 / 728×90 / 160×600 |
運用中に差し替える判断
サイズが揃っていても成果が伸びない場合は、素材の質と訴求を疑うべきになる。
表示回数が出ているのにクリックが弱いなら、文字量、コントラスト、主役の位置を見直す。
逆に表示が伸びないなら、比率やサイズの不足で在庫を取り切れていない可能性がある。
原因を切り分けて、サイズ追加かクリエイティブ刷新かを決めると改善が早い。
迷ったらこの順で素材を準備しよう
最初に、配信したい広告タイプを決め、固定サイズかレスポンシブかを選ぶ。
次に、レスポンシブなら横長1.91:1と正方形1:1の推奨サイズを中心に、複数案を用意する。
固定サイズなら、300×250、728×90、160×600、300×600、320×50を起点にして段階的に増やす。
ロゴは正方形を先に作り、背景が変わっても読める版に整える。
動画は横長16:9を起点にして、縦長9:16と正方形1:1を追加すると配信の幅が広がる。
最後に、成果が出た型に制作投資を寄せ、勝ち筋の素材を増やして最適化を早める。

